7/7
小浜湾・大飯(おおい)マリーナへ
 走行距離 : 55.5 NM
 Total : 1299.8 NM
 走行時間 : 9:00
 Total : 232:45
昨夜は(毎晩かも?)飲みすぎたけどいつもの生活のリズムで4時半に目覚めて5時から出港準備、昨日使った分の燃料をポリタンクから補給していると、昨日お世話になった漆器工芸家のIMDさんが奥様と一緒に見送りにきていただきました。おまけにコンビニに寄って飲み物と朝食、それにお弁当まで差し入れていただきました。大変ありがたく受け取りお二人に見守られ6:00ちょうどに出港しました。
港外も濃いモヤが立ち込めています、すぐにレーダーを立ち上げて周りの漁船や入港待ちの貨物船をかわして越前岬へ、ずっと真後ろからの風にセールと進行方向を微妙に調整しながら9:00に越前岬を回り、遠回りだけど風と波の方向を考え、それにモヤであまり陸地が見えないため敦賀半島に向かう事にしました。
越前岬を回り込んだので真後ろからのうねりは少なくなり、今日の行程は50マイル以上ある事を考えてピードを落とさないようにこまめにセールトリム(調整)を繰り返しながら常時6−6.5ノットで機帆走、残念ながら若狭湾の景色は全く見えず、かすかに敦賀半島の山々を確認してから南西に転針、GPS上の地図で景色を想像しながら一路小浜湾を目指しました。今までの私は船酔いが嫌なので船上で食事をすることは全くありませんでしたが、この航海中は結構食事を摂りながら走っています、今日もIMDさんご夫妻からのお弁当をおいしくいただき、小浜湾手前の景色をかろうじて楽しみながら湾に入って行きました、この湾は入り口が狭く中はすごく広い入り江になっています、波も無く適度の風に助けられマリーナまでも快走です。15:00ちょうどに指定された浮き桟橋に着艇、耐水距離57.3NM、対地距離55.5NM、9時間ちょうどの長丁場の航海でした。 このマリーナは4月にオープンしたばかりで船影もまばら、ヨットはまだ3艇しか係留されていません。
センターハウスはすごく立派で2階にレストランがあり、食事をするとビジターの場合係留料金が免除されるとの事なので、少し早めの夕食をここで摂ることにしました。ワインと海老のカレーをオーダーしましたが大変おいしくて値段は安い、お勧めのポイントになるかも知れません。
給油、給水、そしてスーパーで買い物、シャワーを浴び、洗濯バケツで汚れ物を整理、遅い時刻に着いたので結構忙しい一日でした。次はすぐ近くの舞鶴港です、今夜は気持ちがゆったりとしています。

 
               オープンしたばかりの「ウミンピア・大飯マリーナ」
7/8
京都府・舞鶴東港へ
 走行距離 : 30.2 NM
 Total : 1330.0 NM
 走行時間 : 5:10
 Total : 237:55
昨日は睡眠時間が短かったので今日はゆっくりと起きることにしました、とは言っても5時半には起床、せっかくマリーナに入ったので上架して気になる所をチェックするつもりで、ゆっくりと朝食、スタッフが出勤してくるのを待つことにしました。9時に出港の準備をすべて済ませてリフトで上架、銚子を出る時にジンクの減りが早かったのですが、銚子で取り付けたジンクはまだしっかりしていたので、以前に付けた古いジンクのみを新しくしました。さらにカットラスベアリングにガタがあるのではと心配していましたが全く無く、船底もすごくきれいなのを確認できたので一安心して船を降ろして9:40にABさんをはじめスタッフの皆さんにお礼をして出港しました、静かな小浜湾の最奥にあるのでうねりも無く、設備も新しくサービスも良いマリーナです、少し奥にあるのですが居心地の良いお勧めポイントです。40分程かかって小浜湾外へ、まず目標とする成生岬と毛島がすぐに視認でき、丹後半島手前の大島・小島もうっすらと見えています。 昨日よりも格段に視界が良く若狭湾の景色が楽しめそうです。
成生岬を過ぎ少し南西よりに転針し沖葛島まで来ると前方からヨットの姿が近づいてくるので、もしや!と思い電話をするとやはり秋田のENKから紹介されたSEKさんの「翔鶴」が迎えに来てくれました。お互いに写真を撮り合って、「翔鶴」に先導されながら舞鶴湾へ、湾の入り口から約1時間かかり14:50舞鶴東港の五条岸壁の観光船手前に着岸、SEKさんと握手して初対面の乾杯、対水30.0NM、対地30.2NM、5時間10分の若狭湾の旅でした。
すぐに「さつき」の戸締りをして他の二人の舞鶴ヨット仲間と一緒に「翔鶴」に乗り舞鶴湾内を西港手前のヨット溜まりまでクルージング、そこからSEKさんの車で東港近くの銭湯まで送っていただきました。
食料の買い物をして船に戻り、しばらくするとSEKさんがそうめんと料理を持って再び来艇、九州や瀬戸内の情報を23時まで細かく教えていただきました、日本海のネットワークは大変心強く感謝!感謝!です。
聞けばSEKさんは一昨年私が粟島と銚子でお会いした須磨の「かめさん」を北海道周遊時にご存知のよう、さらに函館の岸壁でYMGCさんが負傷した時にすぐ側にいて救護したそうで、世間とは狭いものですね。
次は極々近い所ですが伊根に行って舟屋を見てみたいと思っています。

 
             沖葛島付近まで迎えに来ていただいたSEKさんの「翔鶴」
7/9
丹後半島・伊根(いね)港へ
 走行距離 : 26.4 NM
 Total : 1356.4 NM
 走行時間 : 4:50
 Total : 242:45
昨夜は遅かったのと、今日の行程は極めて短距離のため6:00にゆっくりと起床しました。
少し朝モヤの残る中、薄日が差してきたので7:00に早朝散歩の人達に見守られながら離岸しました。
直接向かうと3時間もかからずに伊根に着いてしまうので、舞鶴港の東西を分ける戸島を回り遠回りして舞鶴湾外へ、さらに伊根に向かわずに、まず北西に転針して「無双ケ鼻」に向かいました、手前には多数の定置網があるので陸地との距離を保ちながら黒崎沖へ、岬の景色を楽しみながら少し遠回りをしているのですが、それでも10時前に伊根に着いてしまいます、今日は観光旅行を決め込み黒崎を回って宮津湾に入って行きました。天気は快晴、真後ろからの風で船の上は完全に無風状態で暑い!、一路「天の橋立」の宮津よりの橋の所をめざして暑さにじっと耐えていました。小橋立ての水路の入り口まで行きそこでUターンして、写真を撮りながら元来た航跡をたどり湾口まで、今度は真向かいの風になり涼しさを味わえました。 湾口から直接に伊根に向かおうとすると、そこかしこに定置網があります、それらを避けながら走っていると、あっという間に伊根港口にある青島に近づき、中から出て来た観光船に注意しながら町役場前の桟橋に11:50に着艇、船を止めた途端に暑さで汗が吹き出てきました。対水26.0NM、対地26.4NM、4時間50分の観光クルージングでした。
諸先輩のお勧めどおり「なぎさ鮨」で寿司定食を食べ終わり、外に出ると入港して来るケッチの姿が、山形の酒田港に滞在していた時に色々な港情報を教えていただきました「Captain PAPA」のABさんが88歳のお父様と一緒に入港して来たのです、ほぼ一ヶ月ぶりの偶然の再会です。
その後はこれまた伊根のお勧めポイントの若い女杜氏で有名な「向井酒造」へ行きお勧めの酒を買ってから船でしばしの昼寝、夕方には「向井酒造」の娘さんの運転でお風呂まで連れて行っていただきました。入浴後は配達がてらお母さんが風呂まで迎えに来ていただきました、旅を続けていると風呂が最高のご馳走です、娘さん・お母さん本当にありがとうございました。明日は一日中雨になるかも知れません、ここで待機するのかなぁ。

ケッチ:二本マストのヨット、マストを高くしなくてもセール面積を大きく出来る利点があります。
 
         「伊根の舟屋」のほんの一部、各家の一階が舟のガレージになっている
7/10
伊根港でゆっくり待機
 走行距離 : 0 NM
 Total : 1356.4 NM
 走行時間 : 0:00
 Total : 242:45
強い雨の音で目を覚ましました、予報では今日一日雨の天気、早々と待機を決めて今月6日以来の写真のアップをしました、日付を遡って見てください。
ゆっくり朝食をとりくつろいでいると外からABさんの声、雨の中を徒歩で近くの道の駅「舟屋の里」へ行ったとのことで、鯖を塩とぬかで漬けた「さばへし子」とアジの開きを差し入れていただきました。早速コックピットに雨よけのターフを張り、テーブルを出して「さばへし子」を焼き、昨日「向井酒造」で入手した地酒の「京の春」を飲みながらおいしくいただきました、少し塩からいけど旨い!!、これは酒が進み過ぎです、その後の昼寝タイムでは夕方5時までバク睡してしまいました。
その後近くの「兵四楼」に行って食事、特別にへし子でお茶漬けを作ってもらいました、程よい塩気で結構いいーね!(伊ー根、オヤジギャグでした)。さらにもう一発、このあたりは与謝(よさ)郡というのですが、港の近くに「与謝荘(よさそう)」という名のきれいな民宿がありました。明日も雨模様、また待機になりそうです。
7/11
兵庫県・城崎温泉・津居山港へ
 走行距離 : 35.3 NM
 Total : 1391.7 NM
 走行時間 : 6:40
 Total : 249:25
今朝も強い雨の音で目を覚ましました。出港をしないつもりでしばらく船内でゆっくりしていると隣に停泊しているABさんがゴミを出しに出てきました、私の船のゴミも伊根町のゴミ袋にいれていただき少しすっきりしました。
雨も上がり西の空が明るくなっています、レーダーアメダス合成図を確認すると西に強い雨域が無く少し降るとしても昼前には曇りになるようです、7時に「Captain PAPA」の出港を見送り急いで出港準備をして7:45に離岸しました。定置網を避けながらまずは南へ、大きく岬を回ってから北へ向かうと前方に前線にともなう真っ黒な雲があります、急いで雨具を着て準備するとすぐに雨が降ってきました、あまり強くはないのでドジャーの下に隠れてジッと我慢の時です。丹後半島先端の経ケ崎に近づくにつれ前線の雲が後ろに去り空が明るくなってきました。
経ケ崎を回り西に転針するとHTKYMさんからの情報どおりにうねりが強くなったのですが、太平洋ではこのくらいは当たり前のうねりです、逆にうねりを乗り越える楽しさを味わいながら一路津居山港を目指しました。
14:25製氷工場前の岸壁に着岸、対水29.4NM、対地35.3NM、6時間40分。
いつもの儀式のあと1時間ほどの昼寝をして自転車で城崎温泉の「地蔵の湯」でスッキリ、温泉街を散策したあと居酒屋で食事をして戻って来ました。明日は曇りの予報、鳥取港まで歩を進めようと思います。
7/12
香美町・柴山港へ
 走行距離 : 13.0 NM
 Total : 1404.7 NM
 走行時間 : 2:10
 Total : 251:35
今日もまた強い雨の音で目を覚ましてしまいました、しばらくすると雨が止んで少し明るくなったので気象データをチェックすると、雨は南の山の方だけに降っています、レーダーアメダス解析図からは遠く西域に雨域があり天気予報もこれから弱いながら雨模様となっています。今まで「雨の予報がある時には走らない」と決めていましたが梅雨時なのでこれでは走れる日がありません、明日からも4−5日は雨模様なのでここにずーと滞在することになってしまいそう。さらに津居山はうねりが入ってくるので台風が来る前に少しでもうねりに強い港に移動したく、鳥取港すぐ手前の網代港を目指し雨具を着込んで出発することにしました。
9:20離岸と同時に雨、湾外に出て少しすると雨が止み薄日が差してきました、「これならルンルンだなぁ」と雨具を脱ぎ、さらに西に向かって一時間ほど走った所で北西方向に黒い雲と雨域が見えました、程なく雷鳴が聞こえて来たので急遽南西2マイルのところにある柴山港に向きを変え、こちらが逃げ込むのが早いか雷雨が来るのが早いか競走になってしまいました。湾口に着き、白と赤の灯台の間に針路を決めた途端に猛烈な雨、一瞬にして灯台が視界から消えてしまいました「競走に負けた!」、あとはGPSとかすかな視界だけが頼りで港内へ、赤灯台を回る頃には雨が弱くなり、11:30作業船の隣に着岸しました。対水11.9NM、対地13.0NM、2時間10分の短い旅でしたが今日はここに停泊します。
買っておいた玉ねぎとベーコンをカレー粉でいため、目玉焼きと一緒に食パンに挟んでの昼食、適当に味付けしたのに美味い!、「クラブさつき」の定番料理になるかも?。昼寝のあと自転車で町内の散策に出発すると、すれ違った車から「ヨットで来た方ですか?」と声をかけられました、そのまま船にもどりYSZとキャビンで歓談、輪島で会ったHDKさんや、島根方面に行っているHTKYMからお名前を聞いていたのですが、仕事場からヨットの姿を見つけて駆けつけていただきました。
明日も雨です、この港なら台風も安心のようなのでしばらく滞在することになりそうです。
7/13
柴山港で待機
 走行距離 : 0 NM
 Total : 1404.7 NM
 走行時間 : 0:00
 Total : 251:35
朝キャビンから見上げると空には今にも泣き出しそうな厚い雲が立ち込めています、伊根にいた時と同様にコックピットに雨よけを張り、これで雨対策は完璧(?)となりました。暇を持て余し色々とやることを模索して、キャビンの剥げかけた壁紙を両面テープと接着剤で修理しました、ずっと以前から気になっていたのでこれでスッキリ!。結局その他はやる事も無く、食事の合間に昼寝の連続の一日になりました。
昼頃には本格的な雨降りになってきて台風の影響が出てきたことを感じます。
夕方仕事を終えた昨日のYSZさんが来艇、車で隣の香住港近くの旅館の風呂に連れて行っていただき、さらに西港近くでYSZの同級生のお寿司屋さんで夕食となりました。船に戻ってからは遅くまでヨット談義、かつてこの港に立ち寄ったヨットマンの名刺が片手に余るほどたくさん持っていまして、見せていただくと私も知っている方が何人かいました。二人で2000年に銚子でお会いした気象予報士の「Kasayan」に電話を入れると奥様が出てきて「さつきのことを良く覚えていますよ」とのこと嬉しいですね。明日は台風が本番になりそうで太平洋岸は大荒れの予報ですが、ここ日本海側への影響が少ないことを祈ります。