6/01
アルプス滞在の準備

今月10日からフランス東部、アルプス最高峰「モンブラン」の麓の町「シャモニー・モンブラン」に行き、約2カ月間滞在することになりました。現地でトレッキングガイドをしている旧知のUEKさんの手伝いのための滞在です。
昨日、スイス航空からチケットが送られてきて、いよいよ旅行準備にとりかかる事になりました。国際運転免許はすでに取得しました、あとはユーロを安くゲットしなければ・・、外国為替のレートが気になります。
携帯電話はいつものとおりレンタルする予定でしたが、幸か不幸か先週マリーナでちょっとした不注意で携帯を水没させてしまい、国外でも使える機種に変更したので、これで解決です。
その他、持ち物のリストを作ったり、携行する物を集めたり、と着々準備をしています。
シャモニーは冬のスキーシーズンに何度も訪れた町です、今回はユックリ滞在するので、この町できれいな景色や色々な人に出会えるのが楽しみです。
時折アルプスのきれいな写真をこのブログにアップする予定です。

6/10
フランスに向かって出発
成田空港に来ています。第一ターミナルはいつものように旅行客でいっぱいで日本の景気の悪さなど全く関係ない様子です。チェックインを済ませたのでこれからスイス航空LX161便で乗り継ぎ空港のチューリッヒに向かいます。  携帯から

冬の季節にはほとんど日本人で占められていたスイス航空機内も、今日は西洋人の方が多かったようです。
機内では明日からの時差ボケを軽くするため何本もワインを注文して、ひたすら眠りに着こうと努力しましたが、
結局なかなか眠れず仕舞いでした。
12時間のフライトでスイスのチューリッヒ空港に到着、気温は30
と日本よりずっと暑くて、防寒を考えて衣服をそろえて来たのが裏目にでたようです。
しかし、高地に行くので防寒は必要です、これから高地にいったり戻ったりするので明日からは着替えの調整をよくよく考えなければいけないようです。
チューリッヒでスイスの国内線に乗り換え、約30分でフランスとの国境にあるジュネーブ空港に18:00(スイス夏時間)に到着しました。
久しぶりに会うシャモニー在住のUEKさんと、その息子のTR君に出迎えてもらい、途中私が運転を代わったりしながらモンブランの麓の町シャモニーに到着したのが19:30でした。
早速ウイスキーで乾杯、明日は特段の予定は入っていないとの事なのでゆっくりと「エギュイユ・ドゥ・ミディ」に行ったりトレッキングコースを散策しようと思っています。
6/11
モンタンヴェール散策

昨日からの強い風が残っていて、案の定エギュイユ・ドゥ・ミディ行きのゴンドラは始発から運行中止となっていました。傍らでガッカリしていた日本人のご夫婦に声をかけ、登山電車を使って「モンタンヴェール」に行く事にしました。アプト式の赤い登山電車でシャモニーの谷間を登って行き、約20分で終点のモンタンヴェールに到着です。
ここからは右手近くにシャモニー針峰群、正面に30年前の冬に滑り降りた懐かしいメール・ド・グラスの氷河を見渡せ、さらにその奥にグランドジュラス北壁が見えています。
風が相変わらず強いのですが、晴れて来て景色が良く見えます、写真を取りながら先ほどのご夫婦と一緒に徒歩でシャモニーの町まで降りる事にしました。
ユックリと景色を楽しみながらシャモニーの町まで約2時間強、木立を抜けて吹いてくる風を気持ち良く感じながらのハイキングになりました。
シャモニーの駅前で定年記念旅行のお二人と別れて、昼食を摂り街中を散策し、スーパーで多少の食糧を調達してUEK宅に帰ってきました。
明日は天候が回復してゴンドラに乗れるといいのですが・・。
   

 シャモニー針峰群

  
  メール・ド・グラス氷河

6/12
エギュイユ・ドゥ・ミディ散策
朝から小雨が降っていてモンブランは厚い雲に裾まで覆われ全く見ることができません。
9
時前に徒歩でゴンドラ乗り場に行くと200人近い長い列が出来ています、日本人のツァーグループが2組、インド人、中国人のグループがいて、半分くらいは西洋人(国籍不明)の列でした、20人ほどの日本人ツァーグループの近くに並んだのに、ゴンドラの定員の関係でインド人の大きなグループと一緒にゴンドラに乗り込む事になりました。
インド人ガイドが強いなまりの英語で色々と説明しています、私には半分も分からず、でもゴンドラ内を楽しくさせている様子だけは良くわかりました。
2300m
にある中間駅プラン・ドゥ・エギュイユで乗り換えて、ほぼ垂直に近い角度で3842mまで登って行くのですが、ゴンドラは厚い雲の中で、まわりの景色は全く見えません。
やっと山頂駅到着寸前になってから雲の上に出て周りの山の一部が見え出し、ゴンドラの中は歓喜の声が渦巻いてきました。
いくつもあるテラスに行き周りの景色を堪能しました、でもモンブランの頂上だけは今日は姿を現しませんでしたけど。
30
年前にスキーで滑ったヴァレー・ブランシュ(白い谷)に向かう狭い尾根には今日も数人が降りて行くのが見えています。
山頂のレストランで軽い朝食を摂り、下りのゴンドラで中間駅まで行き、昨日行ったモンタンヴェールに徒歩で向かう事にしました。
ところが途中の山小屋の先にはトレースが全く無く、周辺をウロウロした後小屋の人に尋ねると「まだ雪が多くて行く人はいない」とのこと、ここでコーヒーをいただいてからシャモニーまでまっすぐに下ることに予定変更です。
標高差は約1300mですが登山道の斜度は全くなだらかで、すぐに樹林帯に入りほとんどハイキングのような下りでした。
中間駅から約2時間半でシャモニーの町に到着、近くの中国料理店で昼食のラーメンを食べて友人宅に戻ってきました。
明日は朝早くスイスのツェルマットに向かい、日本からのツァー客に会う事になりそうです。

  
エギュイユ・ドゥ・ミデイからの景色、モンブラン頂上は雲の中です
6/13
スイス・ツェルマットヘ
今日はマッターホルンで有名なスイスのツェルマットでトレッキングツァーをガイドする予定があり、4時半に小雨の降る中を車で出発しました。
峠を2つ越えてローネ川沿いの高速道路に入り、州都シオンを経由して、2時間ちょっとでツェルマットに到着しました。
集合までは時間があるので久しぶりにツェルマットの街を散策してから、
8
時半に待ち合わせ場所となっているスネガ行きのケーブルカー乗り場でツアーのお客様と合流しました。
ここからケーブルカーでスネガ・パラダイスへ、さらにゴンドラに乗り継いでブラウヘルトまで行き、20分ほどの所にある小さな湖シュテリゼーまでのハイキングです。
雨は降らなかったけど霧がかかり、マッターホルンもすぐ近くの山もほとんど見えません、時折ゴルナーの山が微かに見えるだけでしたが、皆さんゼー(see:)の周りで高山植物の写真を撮ったりしながらユッタリした時間を楽しんだようです。
徒歩とゴンドラでスネガ・パラダイスに戻り、皆さん解散して自由行動になったのを機に、元のコースを辿ってシャモニーまで帰ってきました。
明日はモンタンヴェール周辺を再度散策するつもりです、今日は強い夕立があったので少しだけ天候が心配です。
6/14
モンブラン周辺を散策してからモンタンベールへ
朝、アパートの窓からはモンブランの頂上が良く見えています。
今日こそは、とゴンドラを乗り継いでエギュイユ・ドゥ・ミデイへ向かいました。
展望テラスから一瞬だけモンブランの頂上を見る事ができましたが、すぐに雲にかくれ見えなくなってしまいました。それでもグランドジュラス、ダン・ジュアン(巨人の歯)、ドリューなど有名な山々が雲海の上にそびえているのが良く見えています。
しばらくこの景色を楽しんだ後、さらにバレ・ブランシュの上を通ってイタリアとの国境のエル・ブロンネまで4人乗りが三つ連なっているゴンドラに乗って30分ほどの空中散歩です。
エル・ブロンネ駅内にあるイタリアとの国境ライン上で記念写真を撮り、また元のコースを中間駅のプラン・ドゥ・エギュイユまで戻って来て、一昨日断念したモンタンベールへのコースを辿ることにしました。
モンタンベールからの登山電車は土砂崩れのため運休しているようなのでそこからは最悪11日と同じコースを通って徒歩で下る覚悟です。
今日は何人も通って行ったようでトレースがしっかり付いています。左下にシャモニーの街を見下ろし、右には針のような山々が雲の間から見え隠れしているのを見上げながら約2時間のパノラマ・ハイキングでした。
モンタンベールでは登山電車はまだ動いておらず、ここで会ったフランス人夫婦と一緒に2時間かからずにシャモニーに下ってきました。しかし二人ともかたことの英語、私がフランス語が全く理解できず、下りの間中の会話に苦慮しました、相手もそうだったのでしょう、でもシャモニーの駅近くで感謝の握手をしてお別れしました。
明日の事は未定です、今夜は早く寝ます。

  
エル・プロンネ山頂駅の国境線で記念撮影
6/15
ランプラからフレジュール
昨日はモンタンベール行きの登山電車が土砂崩れで運休していたためか、代わりの観光スポットとしてシャモニーの街を挟んでモンブランとは反対側の尾根にあるブレヴァン行きのゴンドラが動きだしていました。
そこで、朝エギュイユ・ドゥ・ミディ行きのゴンドラ乗り場の状況を一時間ほど見てから、サン・ミッシェル教会脇の登り道を登ってブレヴァン行きのゴンドラ乗り場に向かいました。
着いて間もなく大勢の小学生グループが到着、この後のコースで追い抜かれるのはイヤなので早めにゴンドラに乗り込みプランプラまで行きトレッキングの始まりです。
フレジュールまでの標高差はほとんどなく、目的地のフレジュールもすでに見えている優しいコースです。右手にシャモニーの谷を挟んでモンブランやドリューの山を見ながら昨日とは反対の景色を楽しむパノラマコースです。
ユックリと景色を楽しむための休みを多く取り、モンブランが雲の中から顔を出しそうなのを期待してカメラを構えたりしながら歩いたのに、コースタイム2時間30のところ1時間30分でフレジュールに到着してしまいました。
結局今日は2700m以上の雲は晴れる事がなくモンブランの頂上を見る事はできませんでした。もし見えたらこのコースは最高のコースだと思います。
フレジュールのゴンドラは運休しているので、さらに一時間ほどでシャモニーの谷に下山して来ました。
今日感じたのは、この地域では高齢者の登山者が非常に多いことです、単なる高齢者ではなく、普段杖をついてヨロヨロと歩いているようなご老人でも、ものすごくユックリですが1000mの街中から1800mあたりの場所まで登って来ているのです。
例えば日本では杖をついて街中をヨロヨロとさまよっているのと同じように、この街では山歩きが生活に入っているように思えました。
6/16
雨天のため活動はお休み
朝から雨模様、一日中この天気が続く予報なので休養日とすることにしました。
私が滞在しているシャモニーの街についてご紹介します。
この街は国境近くにあるジュネーブから車で約1時間半の距離にある人口7000人くらいの山間の小さな村です。
村のすぐ南にはアルプス最高峰の4810mのモンブランがそびえていて、天候が良ければアパートから山頂まで見渡せ、ボソン氷河が村のすぐ近くまで迫ってきています。
モンブランの山のほとんどは氷河におおわれていて、かつては人を近寄せず「魔の山」と恐れられていたそうですが、1786年にパルマとパカールの二人が初登頂に成功してからヨーロッパ中の登山家が集まり有名になり、1924年に第一回の冬季オリンピックが開催されて、さらににぎやかになったようです。
日本人にも人気のある観光地で、スイスアルプス観光の途中に必ず組み込まれているようです。昨日もゴンドラ乗り場には一時間で30人規模の日本人ツアーが4団体もモンブランを近くで見るため3842mの針のように狭い山頂の展望台エギュイユ・ドゥ・ミディ行きのゴンドラを利用していました。(シャモニーの標高は約1000mです)
街中にはテラス形式のレストランが多く、大勢の観光客が山を見上げながら食事をしています。行き交う外国人観光客が多く、フランス語・英語・ドイツ語を話す西洋人(私には国籍の区別がつかない)、それにインド人、韓国人、中国人、もちろん日本人も、と毎日が国籍を越えたお祭りのようです。