7/29
 一日中雨模様でした

やはりここシャモニーには完全に秋が居座ったようです。朝から雨、大変涼しくて、やはり樺太(サハリン)と同じ緯度にある事を感じます。
サランシェの病院にはUEKさんが出向いたので、私は衣類の洗濯をして、さらに無くなった朝の寝起きのオレンジジュースとヨーグルトを求めてCASINO(こちらのスーパーチェーン店)へ、昼食は中国製の素麺を茹でましたが、やはりまがい物で、茹で時間が2分と表記してあるのに4分も茹でてもまだ芯が残っています、結局5分間茹でて「汁の素」にチューブのおろしショウガを加えて久しぶりの日本食を味わいました。
明日はツェルマットに移動して「シュテリ湖」をガイドの予定です。

7/30
山が完全には見えませんでした
今日も4時過ぎの暗いうちから車でツェルマットに向かいました。
今朝まで雨が降っていて、ツェルマットでも空に厚い雲がかかっています。
ホテルでグループと合流し地下ケーブルとゴンドラを乗り継いでブラウヘルトへ登り、シュテリ湖までのハイキング途中でも雲が多くてマッターホルンだけでなく近くのゴルナグラードの山も全く見えません。さらに先日見つけたエーデルワイスもまた摘まれてしまったようで見当たりませんでした。
やっとブラウヘルトへの帰路に登山道から少し離れたところに3本固まって咲いていたエーデルワイスを見つけ、さらに少しだけ姿を現したマッターホルンと併せて、グループの皆さんは上を見たり下を見たりと忙しそうでした。
結局マッターホルンからは完全には雲がとれず、皆さんはスネガの展望台で姿を現すのを忍耐強く待つことになりそうです。
シャモニーに戻る頃には日差しが強くなっても風は涼しくて、やはり完全に秋が来たようです。

    

キキョウ科の高山植物タマシャジン、別名「魔女の爪」

7/31
快晴のモンブランを眺めながらの休養日

雲の多かった昨日とは違い予報どおり朝から雲一つ無い快晴になりました。
気温は低くて秋の空気が立ち込め肌寒さが感じられ、外出する時にはブレーカーなどが必要になってきました。
昨日の39人のツァーグループは、今日はブレ・バンに登りシャモニーの谷を挟んでモンブラン(4810m)を眺める予定だそうです。マッターホルン(4478m)はなかなか姿を現わさなかったようでしたが、今日は最高のモンブランが見られるでしょう。
午後の西日に輝くエギュイユ・ド・ミディ(3842m)の写真をアップします。

  
     午後のエギュイユ・ド・ミディ

8/01
 何もせずの休養日
朝方は雲が多かったけど、時間が経つに連れ雲が切れてモンブランがはっきりと見えてきました。明日まではガイドをする予定もなく、UEKさんから借りた本をじっくり読んで時間を過ごす一日でした。こんなにユックリと読書をするなんて、今まではあまり記憶がありません。
朝晩の冷え込みは厳しいものの、日中は20
くらいまで気温が上昇しました。明日は雨降りで気温は15までしか上がらない予報です。
あと3日の滞在で帰国する予定です、盛夏の日本はこんなものではないでしょう。
本州を周遊中のNSさんは山形県の酒田に入ったようです、天候待ちで酒田で待機とのこと。


  
    朝焼けのモンブラン、右奥の丸い頭が4810mの山頂です
8/02
今日も何もせずの休養日
昨日の夕方(と言っても8:10)には突然に空が真っ暗になり、突風と雷雨が発生しました。およそ5分で収まりましたが、開いていた窓から吹き込んだ雨で床はビショビショ、あまりの天候の変化にビックリです。
今日も雲の多い一日で、午後に弱い雨が降りました、気温はズーと低いままです。先月の20日以前と比べても完全に秋の空気に入れ替わってしまったようです。
明後日にジュネーブから空路帰国するため、シャモニーの駅でジュネーブまでの切符を購入、さらに先日筋肉痛でダウンしていた添乗員の為に使ってしまった強力シップ薬を再度ゲット、部屋に帰ってからまた雑学本を読みあさる一日でした。
明日は最後のガイドのため朝早く車を運転してツェルマットに向かいます。

8/03
ツェルマットでの最後のガイドを無事に終了しました
420分に車でスイス・ツェルマットに向かいました、これで何度目になるでしょうか、およそ150Kmの道は完全に頭の中にあり、見慣れた道を快調に走り、640分にはガソリン車乗り入れ禁止のツェルマットに特別許可証を提示して到着。
残念ながら今日は雲が多くて周りの景色は全く見えませんでしたが新たに発見したエーデルワイスの写真を取りながら雨の降る中のハイキングでした。
天気が悪いと皆さんの足が速くなるようで、10時前にはハイキングを終了、もと来た道をシャモニーまで戻ってきました。
多くのツァーグループをガイドしましたが、ここで強く感じた事は「変に割安なツアーは避けた方が良い」との事です。とにかく日本人ツアーグループが多く、旅行社も金額だけで競争しているのが良くわかります。
アルプスに38座ある4000m級の山のうちツェルマットには29座があり、ゴルナグラードに行くとその全てが望め、その圧巻の景色を見て皆さん一様に歓喜の声を挙げていました。
しかし二度目のスイス旅行ならまだしも、初めての方がツアーでスネガだけに来て運よく見えたとしてもマッターホルンだけ、マッターホルンはその特異な形から見る価値は確かに有りますが、それよりも高くて有名な山がここにはたくさんあるのです。それなのに、マッターホルンの遠望だけで急いで次の宿泊地に移動して行くのでは、例えば東京見物に来て八重洲地下街を見ただけで次の地に行く様なもの、ゴルナグラードまでの登山電車の料金は76フランと高価ですが、ここまで来て金を惜しんで本山を見ずに帰るようなものです。何のために遠くのスイスまで来たのか、お客様達はそれでも満足(?)させられて帰っているようですが・・。
割安のツァーなので仕方がないのでしょうが、昼食は朝に配られたおにぎりのランチを各自ゴンドラの中や電車や野原の中で食べたり、あるいは食べる所が無かったりと・・。しかも移動時間の関係でお土産を買う時間も、街中を散策する時間も制限されています。
とにかくスケジュールに追われながら「スイスに行って来ました」と言うだけの旅行になってしまうようです。
少しだけ高価なツァーでは同じ場所に2泊以上するので、景色を見る機会も増え、その地のメインのポイントを必ず組み込んでいます。例えばシャモニーなら「エギュイユ・ド・ミディ」とか、ツェルマットなら「ゴルナグラード」あるいは「クライネ・マッターホルン」、グリンデルワルトでは「ユングフラウヨッホ」などです。
安いから良いと思ってしまって帰って行くツァー客がかわいそうでした。
明日は朝早くシャモニーを出発してジュネーブとチューリッを経由して帰国する予定です。
8/05
久しぶりの日本は暑い!!!
5時に車でシャモニーの南にあるル・ファィエまでUEKさんに送ってもらい、始発の電車に乗りました。
このところ明らかに日の出が遅くなっています。空が次第に明るくなる景色を見ながら一時間少しでアンヌマスに到着。ここで路面電車に乗り換えるのですが、今乗って来た電車の車掌に行き先を聞くと「駅を出ると、そこに停まっている」との事、しかし停まっていたのは大型バス、ジュネーブへの通勤客がどんどん乗りこんでいるので、さらに運転手に尋ねると「このバスだよ、早く乗れ」との事。走りだしてわかったのですが、路面電車の線路工事をしていてバスで代行運行しているようです。
終点の「オウ・ビブ」で下車し、離れたところを走っている路面電車に乗り換えようと歩いていたら、同じように大きな旅行カバンを持っている日本人女性がいましたので声を掛け、コルナバン(ジュネーブ中央駅)でまた電車に乗り換え、空港中央駅まで同行していただきました。彼女はアンヌマスの隣の町に住んでいて、先に日本の実家に行っている中学生の女の子を迎えに行くため空港に向かっているとの事でした。
まずはジュネーブから国内便で30分ほどのチューリッヒへ、ここは3月、6月と今年2回も来ているので勝手知ったる空港、国際線の待合室でユックリしてから、約12時間のフライトで成田に戻って来ました。
搭乗通路に出ると急にスチームサウナに入ったような暑さ、やはり日本は暑い!!これからこの暑い季節との戦いが始まります。
これで2カ月弱のフランス、スイス滞在が終了しました。ほぼ毎日山を歩いていたので、少し体が引き締まり体重も久々に60Kgを割りました、これからはこの体重を維持する事に専念しなければ。
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