11/3 |
千葉県・館山港へ |
走行距離 : 15.9 NM |
Total : 3600.9 NM |
走行時間 : 2:55 |
Total : 639:20 |
昨夜合流したYSTKさんの奥様と「DYLAN」のKYMさんにお声掛けしていただき、6:45に三崎港を出港しました。「さつき」で城ケ島大橋をくぐるのはこれで5回目です、最初のころはマストがつかえるのではないかとヒヤヒヤしたものですが、今日は余裕でくぐることができました。
港外でセールを揚げて洲崎にまずは向いましたが、左に東京湾を望む所まで来ると北から10m/s近い強風と大きなうねりが襲ってきす。このまま8時間も揺られ続けるのは「楽しくない!」と急遽今日の目的地を変更して、2年前にも入った舘山港に向かう事にしました。
さすが東京湾の入口です、大きな船が次々と交差して行きます。それらをかわしながら舘山湾に入って行くと、正面に4本マストの帆船「日本丸」が錨をおろしているので、近づいて写真を撮ってから舘山港内へ、以前と同じ東側の陸揚げ場の岸壁に9:45に着岸しました、2時間55分、対地距離15.9NM、対水距離16.6NM、短時間でしたが、結構揺られました。
普段は静かな港内でも依然として5m/s以上の風が吹いています、今日はここまでとします。
夕方、気が付くと同じ岸壁の離れた所に青いハルのヨットが係留しているので、お声掛けさせていただきました。6人いる皆さんが「いつかは日本一周を」と希望している様子、私なりの経験や情報をお話しして戻ってきました。是非実現してください。
明日の外房はまだ強風が残りそう、次は勝浦か大原まで行きたいのですが・・・。
舘山港沖に停泊していた帆船「日本丸」
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11/4 |
千葉県・勝浦港へ |
走行距離 : 44.7 NM |
Total : 3645.6 NM |
走行時間 : 8:50 |
Total : 648:10 |
7:00、近くに係留していたヨットに挨拶をしてから出港しました。洲崎までは弱い追い風で海面も静か、この間に前方を大型船が行き交うのを眺めながら朝食を済ませました。洲崎から南に向い海岸線に沿って次第に東に方向を変えて行くと風は正面からに変り、それに加えて大きなうねりが出てきました、やはり「野島崎」沖です。白浜沖でタックし千倉漁港、和田漁港、鴨川漁港と海岸線に沿って次第に船首を東に向けることができましたが、終始強い向い風と波で船速が上がりません。興津沖まで来るとさらに風が強まったので、エンジンの回転を上げて湾奥に建つ「ホテル三日月」の建物を目標に勝浦湾に入って行きました。
相変わらず勝浦港の岸壁は「釣り堀」状態、「すみません、そこに船を着けさせてください!」と釣り人に声をかけ場所を空けていただき、県の漁業監視船「ふさかぜ」の後ろに着艇しました。港は釣り堀ではなく、船を着ける場所なのに、なぜこちらが謝らなければいけないのでしょうか?。開けていただいた若いカップルに船内を案内して、さらに船上からの釣りを楽しんでいただきました。15:50に着岸、8時間50分、対地距離44.7NM、対水距離48.4NM、結構荒れた今日のクルージングですが、太平洋ではこんなものでしょう、「潮の岬」沖の波風を経験している私にとってこのくらいは余裕になりました。
ここまで来ると次はいよいよゴールの銚子へ、この旅の終わりの地です、「非常―ぉに寂しい!!」、いつもの「松の湯」に行ってしみじみ途中の停泊港を振り返りながらゆっくり温まり、途中で食事をして戻ってきました。明日の天候は今日より穏やかな予報、最後くらいはルンルンでゴールしたいものです。
野島崎灯台、これより太平洋の本州東岸に突入します、うねりが大きかった!
勝浦港の夕焼け雲、思わず口づさむ「旅のおわーりにぃー・・」
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11/5 |
銚子マリーナに帰還しました |
走行距離 : 56.4 NM |
Total : 3702.0 NM |
走行時間 : 9:50 |
Total : 658:00 |
夜中から釣りをしている人達の注視の中7:10に離岸をして湾外へ、風は6m/s前後とあまり強くはないのですが波は高い、予報では太東崎の先の海域では波が低くなりそうで、我慢をしながら波乗りを楽しむことにしました。熊本のKNさんからの情報では、天草から回航中のYMDさんのボートが昨日千倉に到着し、今日銚子に向かうらしく「さつき」と同時入港となりそうです。
太東沖でタックしてスターボのクローズで単調な九十九里浜をながめながら北へ、次第に風が東寄りに変わるので水深10-20mの海域を海岸に沿って飯岡手前6マイルまで来たところ、ついに水深が10mを切り再度タックして30分ほど南東へ向かい、それからマリーナに船首を向けました。
夕日が沈みかけて薄暗くなった17:00にいつもの桟橋に着艇、9時間50分、対水距離60.5NM、対地距離56.4NM、風を捕まえるためタックを繰り返したので長距離になってしまいましたが、風が一定して吹いていたので、結構セーリングを楽しんだ一日でした(もちろんエンジンで後押ししていましたけど)。
マリーナでは小豆島と串本で会ったYMDさんのボートが今日千倉から一足先に到着していて、ほぼ20日ぶりの再会となりました。素早くもやいを取り、出迎えに駆けつけくれた家内とYMDさんのクルー達と一緒に5人でいつもの「犬若食堂」へ行き、お互いの「到着祝い」の乾杯となりました。
これでこの旅は完了しました。
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旅が完了しました |
走行距離 : x NM |
Total : x NM |
走行時間 : x:xx |
Total : x:xx |
この6カ月旅を終えて振り返ってみると、本当に楽しい毎日でした。
しかし決して私一人だけの力ですべてが運んだのではありません。
銚子や霞ヶ浦のヨット仲間の方々、
途中でお会いしたヨット乗りの方々、
港でお会いした漁師さんや町の方々、
昔の仕事仲間や諸先輩達、
その他ブログを見ていていただいた大勢の方々、
それらの方々からの港の情報、助言、励ましの言葉、さらに「ブログ見ているよ」といった暖かい言葉など・・・。そういった大勢の方達に注視していただきましたお陰でこの航海が達成できたと思っています、皆さんに大変感謝しています。
本州と九州をただ駆け足でまわるだけではなく観光旅行の要素も多く盛り込むつもりでしたが、天候に阻まれて思うように歩を進められませんでした。観光旅行に徹すのであれば、本州だけとか九州だけとかにポイントを絞ればよかったと反省しています。次は完全に回れなかった四国にも行きたいと思っていますがどうなることやら・・・。
今後同じ様に日本を周る方は是非私までご連絡ください、ブログには十分に書けなかった詳細な情報、あるいはもっと情報を持っている方を紹介いたします。
反省会
◎この旅の反省点
●一周旅行と観光旅行は両立しません、
「一周」だけを目標にすると、次の港へ、次の港へとどんどん足を運ぶことになり、港についてから町を散策する余裕もなくなってしまいます。「観光旅行」に重きを置くのなら本州・九州を一度に周るのではなく、たとえば「四国だけ」とか目的地を決めることが必要でしょう。
私の旅は「観光旅行」と宣言していましたが、その前に「一周」の目標があったために、中途半端な観光旅行になってしまいました。
●機会があれば行ってみたいと思っていて行けなかった所
1.能登半島沖の舳倉島(へぐらじま)
2.鹿児島南の硫黄島
3.韓国の釜山
いずれも天候と日程の関係でパスする事になってしまいました。別の機会があれば是非訪れたいと思います。
◎今回の航海でスキルアップしたこと。
●船酔いをしなくなった
4月に銚子を出港した日は海面が荒れていて、出港直後に少し船酔いをしました。
しかしそれ以後はどんなに荒れていても全く平気で、いつもは摂らない朝食や昼食を船上で摂れるようになりました。しばらく陸上生活が続くとまた元に戻るかも知れません。
●岸壁への着艇が上達した(と自分では思っている)
この航海で110カ所を超す港に入港しました、港に入ると漁業関係者の作業の邪魔にならないような岸壁をすぐに判断する事も必要なスキルです。
それに加えて船を岸にぶつけないよう軟着艇する事が上達したと思っています。
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